岡林信康(おかばやしのぶやす)
1946年7月22日生まれ。滋賀県出身。父はキリスト教会の牧師。
同志社大学神学部在学中に東京・山谷のドヤ街で日雇労働者生活を体験して大学をドロップアウト、その頃見た高石友也フォークコンサートに感銘を受け、作詞作曲を独学で開始。
1968年山谷ブルース(ビクター)でレコードデビュー、翌69年ファーストアルバム『わたしを断罪せよ』を発表した。当時“フォークの神様”と呼ばれて若者の、時代の、カリスマ的アーティストとして君臨した。その後ロックに転身、はっぴいえんどやムーンライダーズをバックに配した楽曲も残されている。
人気絶頂の1971年『俺らいちぬけた』を発表して“音楽産業”としての若者音楽シーンから姿を消し京都府下の山村で暮らすようになる。山村生活は約5年に及んだ。その暮らしの中で、演歌に開眼、75年美空ひばりが岡林作品「月の夜汽車」「風の流れに」を取り上げ大きな話題となった。
80,90年代は日本の民謡や盆踊りに受けつがれた日本のリズムをベースにしたエンヤトットミュージックを創出し、韓国の打楽器グループ「サムルノリ」やフリージャズの山下洋輔とジョイントを行うなどその活動範囲を拡大。またイスタンブール、マレーシア、ソウル、北京、広州、天津、深州の中国四大都市や中国領の内モンゴル、そしてバンクーバー、シアトルなど海外公演も積極的に行い、エンヤトットバンドと共に日本のリズムをアピールし続けた。
2013年45周年を迎え、12月日比谷公会堂で記念コンサートを開催。弾き語り、ロック、エンヤトットミュージック等それまでの音楽的歩みの全てを披露し、45年の歌手生活にひとつの区切りをつけた。
2015年6月頃より原点に戻って弾き語りツアーを開始。2018年4月までの2年半の間に、約80本に及ぶ弾き語りライブを全国各地で実施した。
そして2018年。デビューから50周年という節目の年を迎え、今まで発表してきた代表曲を全曲録りおろしたセルフカバーアルバム『森羅十二象』をリリース。山下洋輔、矢野顕子、坂崎幸之助、サンボマスター、京都フィルハーモニー室内合奏団というジャンルを超えた豪華ゲストが参加。9月より福岡、名古屋、広島、札幌、岩手、大阪、東京の全国7都市で9公演に渡る50周年コンサートツアーを開催した。
2019年は5月よりサポートピアニストに加藤実を迎え、全国各地でコンサートを開催。7月にはCD2枚とDVD1枚からなる3枚組ライブ盤『岡林信康デビュー50周年記念コンサート』をリリース。